大切なことを教えたコロナ禍

 

ある女性の看取りの話

今日、中高年の女性と世話話をしていた時のこと。
数年前に亡くなったお母さまの看取りの話をされました。
当時、コロナ禍が始まったばかりで、
入院していたお母さまとの面会は、
禁止を余儀なくされていました。
会いたくても、会えない。
そのような中、お母さまの容態が悪化。
主治医の特別な計らいで、
女性は、お母さまと直接会えることになりました。
たっぷりとスキンシップした後、
お母さまは、静かに息を引き取り、
旅立たれたそうです。
「その時の、施設のスタッフの方々や、
主治医の先生方に、心から感謝しています。」
目に涙をにじませ、微笑みながらお話してくださいました。
その女性とお母さまとの、
最期の豊かなひとときが、目に浮かびます。

 

大切なことを教えたコロナ禍

コロナ禍での、医療や介護関係の方々の
真剣で丁寧な対応ぶりには、本当に頭が下がります。
また、コロナ禍で、大切なご家族を、
十分なお見送りができなかったと、
悔やまれている方も多いかと思います。
人と人とのふれあいの大切さを、
身に染みて思い知らされた。
だからこそ、より一層深まった
人とひととの
心のつながりもある。
悲しくてつらい出来事ではあったけれど、
私たち人類に、大切なことを教えたコロナ禍。
その対応も、緩和の方向となり、
老人施設での直接面会も、少しずつ増えているようです。
家族と会えず孤独感を抱えて、
夜も眠れぬお年寄りも多かったでしょう。
そして、そのお年寄りのご家族も、
罪悪感に苦しみながら、
お年寄りがお元気か、
心配でたまらなかったことでしょう。
もうすぐ、会えますね。
会いたかったよ。
元気でよかった!
そういう互いを労わる言葉が交わされるのでしょうか。
それとも、言葉もなく、
静かに抱き合う場面があるかもしれません。

満開の桜が美しい季節となりました。
花吹雪が舞う中、家族で、
あるいは友人と笑顔で喜びあう姿。
そんな微笑ましい情景が、
いっぱい広がりますように…。

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